繭 玉 抄

    林田麻裕

バターって好きな言葉だバターって心の中で甘くとろける

 

君といると歌がいっぱい生まれるよ川へ行こうよ歌ってあげる

 

好きな人嫌いになるの難しい大学入試より難しい

 

白い息の濃さに違いはありますかあなたが好きとちょっと嫌いと

 

細い目の恋人よりも私って二倍の世界見えているかな

 

繋がる五七五⑬

      おーたえつこ   消しゴム版画 辻 水音

 前回の蛸壺からの連想、私は明石のたこ入道を連想しましたが、深沢先生は、たこ入道も

あるけど、『源氏物語』の「桐壺」や「藤壺」を掛けて、「私には宮中の桐壺より、海の蛸壺

がふさわしい」という芭蕉翁から『源氏物語』への敬意だよとおっしゃっています。

 

たこつぼやはかなき夢を夏の月

 

 蛸が、まもなく海の中から引きずりあげられて、食べられてしまうことを知らずに、儚い

を見ているという元々の物語に『源氏物語』を潜ませてあり、その他にもうひとつ掛けら

れている物語があります。

 『平家物語』です。

 平家は栄耀栄華を極め、瀬戸内海で滅びます。清盛入道は神戸の海辺に都を作って、そこ

で最期を迎えました。安徳天皇をはじめとして平家のたくさんの人びとが海に沈みました。

建礼門院は安徳天皇と一緒に入水したが、源氏の手によって引きずりあげられてしまった。

人の世はなんと儚いことであろうか、ということです。

 芭蕉は自身の発句の読み、解釈を、その場その場、その句を用いる場面によって変えるこ

とをよくやります。この句に関しても、『源氏物語』のほうを前面に出したり、『平家物語』

のほうを取り上げたり。文章や連句の場面を演出するわけです。

 『奥の細道』などの紀行文の記事や、その場で作ったとされる発句が、弟子たちの記録と

くいちがうこと、芭蕉の紀行文は事実そのままではなくて、ずいぶん脚色されていることは、

わりあい知られていることです。

読みの自由さや柔軟性、演出の力は、芭蕉の、連句捌きの上手さに通じるようです。

 与謝蕪村は、自ら編集した『芭蕉翁付合集』の序で「はいかいの継句(連句)をまなばん

には、まず蕉翁の句を暗記し、付三句のはこびをかんがへるべし」と述べています。連句は

芭蕉に学べということですね。

 

 芭蕉のお弟子の許六も「発句は門人の中、与におとらぬ句する人多し。俳諧(連句)にお

いては老翁が骨髄と申されけること毎度なり」と、芭蕉本人も捌きの上手さを自任していた

ことを書き残しています。

  馬かりて燕追ひ行くわかれかな      北枝(芭蕉十哲のひとり) 

   花野みだるる山の曲がりめ       曾良(奥の細道に随伴した芭蕉の弟子)

  月よしと相撲に袴踏みぬぎて       翁(芭蕉翁)

   鞘ばしりしをやがてとめけり      北枝

   (出過ぎた真似をすぐにとめたよ)

  青渕に獺の飛び込む水の音        曾良

   (素早い動きからカワウソの動きを詠んだ)

   柴刈りこかす峯の笹道         翁

   (こかすは、倒すの意)

  霰降る左の山は菅の寺          北枝

   (菅の寺は、菅山寺という地元の山寺)

   遊女四五人田舎わたらひ        曾良

 

  落書に恋しき君が名もありて       翁


 この「馬かりて」の歌仙には、「元禄二年の秋 翁をおくりて山中温泉に遊ぶ三兩吟」と

前書きがあります。曾良と一旦別行動をとることになった餞別の連句会だったようです。だ

から、「わかれかな」というあいさつ句ではじまっています。

 

 なぜ、この歌仙をあげたかというと、この巻には芭蕉が手直しを加えるようすが書き留め

られているからです。次にそれを。

  曾良はなむけ

    翁直しの一巻

馬かりて燕追ひ行くわかれかな

 花野に高き岩のまがりめ

     〈みだるる山と直したまふ〉

月はるる角力に袴踏みぬぎて

       〈月よしと案じかへたまふ〉

   鞘ばしりしを友のとめけり

 

       〈友の字おもしとて、やがてと直る〉


 青渕に獺の飛び込む水の音

       〈二三匹と直したまひ、しばらくありてもとの青渕しかるべし、と有し〉

   柴刈りこかす峯の笹道

       〈たどるとも、かよふとも案じたまひしが、こかすにきはまる〉

  松ふかきひだりの山は菅の寺

       〈柴刈りこかすのうつり、上五文字霰降ると有るべし、と仰せられき〉

   役者四五人田舎わたらひ

       〈遊女と直し〉

  こしはりに恋しき君が名もありて

       〈落書きにと直したまふ〉

  

(すみません、こしはりって何かわかる人いたら教えてください。)

 

途中までですけど、どうですか。

上手いこと恋の句に落とし込んでいったり、面白いですね。

 

              参考 「芭蕉連句集」岩波文庫

「芭蕉の遊び」深沢眞一著 岩波新書

 

 

*こしはり について

 こしはりとは茶室や待合室の下部に張られている和紙のこと。腰張りとも書きます。壁や

衣服の汚れを防ぐために張られ、室内を美しくする役目もあるそうです。

 

   お茶室の腰張り・和紙について   左記のページを参照してください。

  季湖さんの写真俳句

    スマートフォンを使いこなして、素敵な写真俳句をつくる季湖さん。

      すべての写真俳句を並べます。



   最 強 寒 波 到 来

       24日夕方~25日朝の様子

季 湖 さ ん の 朝 

(さすが近畿の雪国。雪の降り方がすごい!)

季湖さんの娘さんが、帰宅難民に。

24日夕方の湖西線の車内に閉じ込められて4時間、その後指示で電車を降りて山科駅まで歩くとのこと。

山科駅で車中泊。パンの支給があったそう。

25日の15時頃帰宅したとの事。

      (大変だったね。)

の ば ら さ ん の 朝

家の前の道で橇遊びしてる子を撮らせてもらった。

こんな朝も新聞が時間通りに配達されていて感謝です。

(子ども達は大喜びですね。)

あ き こ さ ん の 朝

こちらは、12センチの積雪。 金魚とメダカは、氷の下。

⛩は直ぐ横の氏神さん。 比叡山は見えません。

 (金魚とメダカは氷の下で元気にしてたかな。)

水  音 さ ん の 朝

こちらは太陽燦燦、のばらさんの車、すごいな!

こちらはお陰さまで店へ今から移動します。

 

お陰さまで、と駐車場へ行ったら雪まみれでかける湯をとりにもどり、

先ほど店に到着💦雪を見ると胸がキュンキュンに。

雪国生まれと思えない興奮の一枚、笑えるでしょ(笑)

  (興奮の一枚は車のタイヤの写真です)


麻  裕 さ ん の 朝

写真をお願いしたら、三枚送ってくれました。

無口な麻裕さんは、写真も無口で送られてきた。


え つ こ さ ん の 朝

積もり方は3センチぐらいかな。

もう、凍ってるかんじです。

手すりのところのはまだふわふわしてますけど。

あとは、ガリガリ音がします。⛄

 

 

 

 

 

   左の写真は、近所のマンションに住む友だちが

   送ってくれたもの。11階から。

 

 

   向こうに見えるのは明石の海。

ひ  ろ さ ん の 朝

 

 

 

LINEの写真の送信がさっぱりわからず。

 

前は動画で、今度は写真で。

 

自分で見てもなにがなんやら。

 

載らなくてもいいですよ。

 

つららがもう細くなってました!

 

  (わかりずらい送信をお願いしてすみません。

   ちゃんと届いています。)

 

 


響  子 さ ん の 朝

 

 

 

雪すごいです。

 

朝起きたら13,4センチ積もってました。

 

LINEに気づかずちゃんとした写真がありません。

 

朝の庭です、が。

 

  (すみません。朝に急にお願いしたので。

   でも素敵な写真だ。)